ランサムウェアからバックアップも守る|外付けを外す理由とコピーの残し方
PCにつないだままの外付けドライブは、感染の影響を受ける場合があります。コピー後の取り外し、過去の版、別の場所への保存を組み合わせ、戻せるか確かめます。
この記事の目次
感染したPCから、書き換えられないコピーを残す
ランサムウェアは、ファイルを勝手に暗号化して開けなくし、身代金を求める不正プログラムです。備えとしてバックアップを作るだけでは足りません。感染したPCから書き換えられないコピーを残すことが大切です。
家庭では、定期的にコピーして取り外す外付けドライブと、過去のファイルを残すクラウドを組み合わせ、戻せるかも確認します。外付けをつないだままだと、コピーまで暗号化される場合があります。「同期中」の表示だけで安全と考えず、保存先を分けてください。
今の保存方法に、どんな弱点があるか
| 現在の構成 | 残る弱点 | 足す対策 |
|---|---|---|
| PC内だけ | 本体と同時に暗号化・故障する | 外付けまたは別場所へ複製 |
| 外付け1台を常時接続 | 接続中のコピーも影響を受ける | コピー後に安全に取り外す |
| クラウド同期だけ | 変更・削除が同期される場合がある | 版の履歴と同期外のコピーを確認 |
| 毎回同じコピーへ上書き | 感染後のデータで、正常だったデータを上書きする | 複数世代を残す |
| 成功表示だけ確認 | 破損や不足に気づけない | 別の場所へ1ファイル戻して開く |
「別フォルダー」ではなく、同時に書き換えられる範囲が違うかで数えます。同じPC内の別ドライブや、常時接続中の外付けドライブだけでは、一度の攻撃で両方が影響を受ける場合があります。
取り外すコピーと、過去の版を残す
- 1守るデータを絞る写真、契約書、制作物など、失うと作り直せないものを先に決めます。OSや再入手できるアプリより優先します。
- 2外付けドライブへ世代を残す一つ前の正常な版を残せる方法を選び、コピー完了後は安全に取り外します。ドライブを保存専用にしてPC側から元データを消すと、コピーが増えたのではなく、保存場所を移したことになります。
- 3最重要データを別の場所にも置くPCと外付けドライブを同時に失う事故に備え、最重要データをクラウドや自宅外の媒体などにも置きます。クラウドはごみ箱と版の履歴を確認します。
- 4毎月1ファイルを戻す感染していないテスト用ファイルを別フォルダーへ復元し、対応するアプリで開きます。確認日とバックアップ日時を記録します。
バックアップ容量が足りず更新が止まると、切断していても古いコピーしか残りません。必要量はバックアップ容量計算で概算し、満杯になる前に見直します。
感染を疑う表示が出たとき
ファイルが一斉に開けない、身代金を要求する画面が出たなど感染が疑われる場合は、感染端末をネットワークから分離し、接続中の外部ストレージも切り離します。状況を確かめる前に、正常なバックアップをそのPCにつながないでください。
JPCERT/CCは、感染端末をオフラインにし、身代金を支払っても制限が解除される保証はないと案内しています。復元する場合も、感染の除去やPCの再構築を確認したうえで、正常な世代を選びます。家庭で判断できない場合は、PCメーカー、セキュリティ事業者、IPA情報セキュリティ安心相談窓口などへ相談します。
感染前の準備は3-2-1バックアップと組み合わせると、機器の故障や災害にも備えやすくなります。
確認に使った公式情報
- IPA:中小企業のためのセキュリティインシデント対応の手引き複数媒体、バックアップ時だけの接続、オフサイト保管、定期的な復元確認を確認しました。
- JPCERT/CC:ランサムウエア対策特設サイト世代管理、別ネットワークへの保管、感染端末と外部ストレージの切断を確認しました。
- IPA:ランサムウェア対策特設ページ国内向けの最新の注意喚起と相談先を確認しました。
- CISA:#StopRansomware Guideオフラインバックアップと定期的な完全性・復元テストの推奨を確認しました。
公式情報の確認日は2026年9月22日です。機種ごとの操作や仕様は、使っている機器とOSの公式案内を確認してください。